11月21日、南魚沼市・塩沢地区では、行政、専門職、NPOや市民が集まり、これから、どのようなまちにしていきたいかをテーマにワークショップを開催しました。参加者は、地域包括支援センター、疾患医療センター、社会福祉協議会、新潟県庁、介護経験のある一般市民、NPOなど13名。それぞれ仕事上の付き合いがあったり、顔見知りではあっても、一度に集まって対話をするのは、初めてとのことでした。
冒頭に参加者ひとりひとりが自己紹介といま感じている課題や希望を話しました。
・施設に入居すると、地域から切れてしまう状況がある
・相談に来た時点で症状が進んでしまっていることが多く、もっと早い段階で、本人と出会えるとよい
・本人・家族が集まる機会を作ったが、本人がしだいに参加しなくなり、
家族だけの会になってしまった。本人が気軽に参加できる場を作るにはどうしたらよいのか。
・若年認知症の人が、高齢者しかいないデイサービスに居場所がない。
認知症カフェのように、気軽に参加できる場が、もっと頻繁にあればよいと思う。
この後、グループに分かれ、関心のあるテーマについて対話し、その中から認知症カフェや集まれる場作りについて焦点をあてて、どのようなこと、どのようなものがあればよいのかアイデアを出し合いました。
・現在、地元商店街の一角で開催している認知症カフェを、子供連れや観光客も立ち寄りやすい、
より開かれた場所にして、認知症の人がお茶やコーヒーを出してはどうか
・市内7箇所開催されている認知症カフェは、場所の偏りや開催頻度が少ないなどの課題があり、
集落単位で、公民館などすでに馴染みの場所を利用して週1回開催する
・認知症の本人が、もっと気軽に参加できるような内容に工夫する(スポーツやカラオケなど)
今回のワークショップは、時間の関係でアイデアを深めるところまでは行きませんでしたが、顔見知り同士だけれど、知っているようで知らなかった、それぞれの活動内容や仕事を知り、課題意識を共有できたことが収穫となりました。このワークショップは、より多様な人や多様なセクターの人に参加を呼びかけながら、続けて開催していく予定です。
NPO法人認知症フレンドシップクラブ魚沼事務局代表
塩沢デイサービスセンターゆきつばき管理者
認知症の人や家族が気軽に集える場づくりや、認知症の人が楽しめる卓球などのスポーツ活動を企画。医療福祉の専門家と、当事者や家族、一般市民をつなげる活動をしている。
よいところ
認知症であることを言い出しづらい地域性は感じますが、一方で、認知症の人であっても、実際に会ってみて、一緒に活動をすると、地域の人たちがすごく温かいなあと感じます。今回のワークショップでも、みんな終始なごやかなムードですし、呼びかけると行政や病院の人も集まってくれる関係性は、この地域のよいところだと感じています。
課題
今回のワークショップも第一歩だと思いますが、認知症に関わるそれぞれの組織や職種の人が集まって、企みを共有するような場がまだ少ないと感じています。
それから、認知症の人にやさしいまちづくりを進める上で、商店や企業、より広い一般市民など、様々なセクターや属性の人に関わってもらいたいと思っていますが、まだ、課題意識が共有できているとは言えない状況です。
また、認知症であることを、身近な地域の人には言い出しづらい雰囲気があります。私たちと一緒に活動している認知症のご本人も、同じ市内の別の地区から塩沢地区に来て活動に参加しています。
次のステップ
地元の商店街や企業、信用組合の方々と、課題意識を共有できればと思っています。認知症の課題を理解してもらうだけでなく、地域経済や担い手の課題など、他のセクターが感じている課題もよく理解して、共有できる課題を見出すことが大事ではないかと考えています。
メールアドレス:100dfc.japan@gmail.com
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